みなさん、こんにちは。外資系バンカーのマッケイです。
長期投資を始める前に海外ETFから始めようか、それとも投資信託から始めようか迷っていませんか?

ミク
インデックス投資信託はつみたてNISAが使えて手軽なように思えるんですが。
確かに投資信託はつみたてNISAが活用できたりするけれども、ETFは投資信託よりもさらに低コストであったりするから一概には言えないんだ。
今回は、投資信託とETFの違いをしっかりと理解して、自分に合った長期投資を検討してみよう!
今回は、投資信託とETFの違いをしっかりと理解して、自分に合った長期投資を検討してみよう!

マッケイ
それでは、投資信託とETFの違いから見ていきましょう。
目次
投資信託とETFの大きな違いを知ろう

大きく分けると上の図のような違いがあります。
ポイント
・ETFはリアルタイムに売買ができる
・インデックス投資信託は基本的に購入時手数料がかからない
・ETFは取引時間が決まっている
・信託報酬はETFの方が安い
ETFは上場している投資信託なので暴騰したタイミングで得ることや、暴落したタイミングでリアルタイムに売買することが可能です。
一方投資信託はリアルタイムに価格が動かないので1日単位で変わる基準価格での売買になる点が特徴です。
コストの面では、売買手数料は投資信託は無料のケースが多いのでETFの方が割高になる反面、信託報酬はETFの方が安いケースが多いです。
長期投資の場合、コストは信託報酬のコストを重視すべきだよ。
売買手数料は売買した時だけだけど、信託報酬は保有期間中ずっとかかり続けるものだからね。
売買手数料は売買した時だけだけど、信託報酬は保有期間中ずっとかかり続けるものだからね。

マッケイ
投資信託とETFの違いをさらに細かく見ていきましょう!
ETFメリットとは
とにかく信託報酬が安い

※2020年5月現在
ETF最大のメリットは信託報酬が圧倒的に安いことです。
投資信託は、もっとも安いものでも0.09%台であり、これほど安い投資信託はインデックス型投資信託の中でもごく一部。
それに比べてETFは1/3以下の0.03%代の信託報酬の銘柄もあり、長期投資にはコストの面では投資信託より優れていると言えます。

ミク
とにかく長期投資には信託報酬が重要なんですよね?
そうなんだ。とにかく信託報酬が安いものを選択することが最善だよ。

マッケイ

ミク
それなら、ETFでいいのでは?
焦らないで話を聞いてみてごらん。

マッケイ
リアルタイム取引が可能
ETFは上場しているので取引時間中は売買によって常に価格が動いています。
タイミングを見ながら瞬間的に大きく下がった局面で購入したり、大きく上昇したタイミングでリアルタイムに売却することができます。
ポイント
・ETFは売買のタイミングを逃すことなく暴落や暴騰時に取引をすることができる。
ドル建てなので為替リスクとファンドリスクを分散できる
海外ETFはドル建てになります。
ドル建てであるということは、仮に「ETF価格上昇・為替下落(円高)」局面で売却した場合でも、ドルでそのまま運用を続ける(円に換えない)ことで為替リスクを反映させずに、ダイレクトにETF利益を受け取れるメリットがあります。

ミク
つまり、為替リスクとETFの価格変動リスクを分けれるってことですね?
その通り。為替リスクを排除することでより効率的な運用ができるのがETFなんだ。

マッケイ
海外ETFのデメリットを知ろう
為替手数料や購入売却時手数料がかかる
信託報酬は安いですが、ドル建てなので証券会社によっては為替手数料や購入売却時手数料がかかります。
頻繁に売買をすることのないと長期投資家にとってはさほど大きなコストではないですが、投資信託購入売却時には基本的にかからないものなのでETF独自の負荷コストと言えます。
再投資がめんどくさい(複利運用がしづらい)
ETFには「再投資」という概念がありません。
その代わり、株式配当や債券の金利は一定期間で分配金として米ドルで受け取る形になります。長期投資では、配当や分配金は受け取らずにそのまま再投資による複利で運用することが基本なので再投資ができない点は大きなデメリットと言えます。
受け取る分配金は「税引き後」の分配金であることに注意をしよう!
ある程度分配金が貯まったら再投資もできるけど、貯まるまでは現金で置いておかなければならないし、税金が引かれた状態で再投資するためどちらにせよ投資効率はよくないんだ。
ある程度分配金が貯まったら再投資もできるけど、貯まるまでは現金で置いておかなければならないし、税金が引かれた状態で再投資するためどちらにせよ投資効率はよくないんだ。

マッケイ
1口単位でしか売買ができない
ETFは銘柄によって価格が異なり、売買単位は1口あたりになります。
市場価格が1口300ドルのETFを購入する場合は(約33000円程 ※1ドル=110円換算)が最低投資金額になるため、細かい資金で投資をすることができません。
分配金の再投資に関しても、最低投資金額以上になるまでは投資ができないということになるので注意が必要です。
確定申告が必要
海外ETFの場合は分配金に毎回税金がかかりますが、その税金は「海外で10%、国内で20.315%」の二重課税となります。
二重課税を修正するためには、海外で徴収された10%分を還付してもらうための確定申告が必要になります。

ミク
確定申告はやったことないし、ちょっとめんどくさいですね。
慣れてない人にはちょっとめんどくさいかもしれないね。そういう意味では投資信託の方が手軽なんだ。

マッケイ
投資信託メリットを知ろう
つみたてNISAが利用できる
多くのインデックス型投資信託はつみたてNISA対象銘柄に採用されており、運用益非課税で運用することができます。(年間40万円まで)
一方ETFはつみたてNISAの対象外であるため長期非課税での積立運用ができません。

ミク
ETFは一般NISAなら使えますよね?
その通り。だけど一般NISAの非課税期間は5年なので、そもそも長期保有には向かない制度だよ。

マッケイ
再投資による複利運用がしやすい
投資信託は「分配金再投資型」がほとんど。
配当金や利金は自動的に再投資されるので長期投資による運用効率は高くなります。
ETFの分配金を再投資する場合と比べても、税引き後の分配金を再投資するわけではないのでメリットが大きいし、何より手間がかからないよ。

マッケイ
マッケイオススメつみたて投資信託
投資信託のデメリットを知ろう
値段が決まる日(約定日がズレる)
投資信託は購入日と約定日(購入時基準価格が確定する日)と受渡日(口座に反映される日)が異なります。
そのため、大きな値動きをしているタイミングで売買をすると、思わぬ価格で購入or売却されてしまうので注意が必要です。

ミク
思わぬ価格ってどういうことですか?
投資信託の多くは約定日が翌営業日か翌々営業日になる場合が多いんだ。約定日が翌営業日の場合、今日大きく下がったからと思って今日購入しても、明日大きく上昇したらその上昇後の価格で購入してしまうことになり、売買のタイミングが難しいからタイムリーな取引ができないんだ。

マッケイ
為替リスクも基準価格に含まれる
投資信託は円で投資をするけれども、海外市場に投資をする投資信託(S&P500や世界株式等)は投資信託の中ではドル建てで運用する場合が多いため、為替リスクがあります。
仮に、株高の局面であっても為替が下落(円高)になっている場合は、為替差損が基準価格を押し下げてしまい、株価本来の値上り益は受け取れません。

ミク
確かETFドルは建てなので、ドル建てで運用し続ける分には為替リスクをコントロールできたんでしたよね。
よく覚えてたね。ETFはそもそもドル建てだから、円高局面でも株価本来の利益をドル建てでしっかり受け取れるよ。円高の場面ではドルでずっと運用しながら、円安になったら円に換えることで為替リスクをコントロールできる利点があったね。

マッケイ
投資信託とETFならどっちがオススメ?
まずは、投資信託を「つみたてNISA」で始めることがオススメ!

マッケイ
投資信託をつみたてNISAで始める理由
・信託報酬が割高でも、それ以上に非課税メリットの方が大きい。
・自動再投資で、1円単位で購入できるため投資効率がETFより良い。
・信託報酬以外の運用コストがかからない。
ETFがオススメな方
・ドル建てで資産運用をしていきたい。(外貨資産を保有したい)
・すでにドルを持っている。
・配当金を都度受け取りたい。
・とにかく信託報酬が安い方が良い。
つみたてNISAをまだ利用していない方は、まずはつみたてNISAを活用した投資信託での運用がオススメです!
その後、外貨運用も含めて海外ETFを検討してみましょう!