こんにちはっ。外資系バンカーのマッケイです。
なんか、6月になってめっちゃ暑くなりましたね。
梅雨入りで身も心もベトベトして気持ち悪い季節の到来です。
さて今回は、
蒸し暑い季節こそ資産運用もアツくなろうぜっ!
ということで、つみたてNISA銘柄考察シリーズ第三弾として今最もアツい投資信託である「楽天・全米株式インデックスファンド」の中身を解説します。
楽天・全米株式インデックスファンドはネット証券で主に販売されている低コスト投資信託で、特に楽天証券では常につみたてNISA銘柄上位に入るほどの大人気銘柄ですね。
私は常々言っていますが、楽天証券でランキングが上位だからとか、とりあえず安そうだからという理由で長期投資をするのはナンセンスです。
中身をしっかり把握した上で購入することがシロウト投資家を脱する初めの一歩だということですね。
それではいきましょう!
目次
楽天・全米株式インデックスファンドの投資対象は?

ミク
なんか最近低コストファンドが増えて、各社中身が一緒のような気がするから実質コストだけ見て購入してるわ。
それじゃダメだよ。同じ低コスト投資信託でも全世界型や全米をカバーしているタイプから米国S&P500市場のみに投資をするタイプまで実際の中身は少し異なるんだ。投資対象が少しでも異なれば1年あたりのリターンはもちろん異なるし、それが20年続くとなるとさらに大きな差を生むからしっかり理解した上で投資していこう!

マッケイ
それではいつも通りまずは交付目論見書を確認してみましょう。
投資信託を購入するときは必ず交付目論見書を確認する癖をつけよう!交付目論見書にはファンドの細かい内容がわかりやすく記載されているから全体像がわかるよ。

マッケイ

【出所】楽天・全米株式インデックスファンド交付目論見書
銘柄名にある通り米国株式市場に投資をする点や為替ヘッジは行わない点は他の低コスト投資と同じです。
為替ヘッジを行わないので、為替リスクの影響をダイレクトに受けますね。
次に米国市場にどのように投資をしていくかということですが、「バンガード® ・トータル・ストック・マーケットETF」に投資をすると書いてありますね。
つまり、このファンドを理解するには「バンガード® ・トータル・ストック・マーケットETF」を知る必要があるということです。
バンガード® ・トータル・ストック・マーケットETFとは
バンガード® ・トータル・ストック・マーケットETFは、世界最大級の運用会社であるバンガードという会社の運用する上場投資信託です。
ETF投資家界隈ではVTIと呼ばれており、投資対象は全米の株式銘柄を対象としています。
少しETFをかじったことがある投資家ならVTIの他にこのような3文字ETFを知っているかもしれません。
「ETF界の低コスト3銃士」とマッケイは勝手に読んじゃってますが、お友達の「VT」「VOO」の存在です。
せっかくなので違いを明確にしておきましょう。
ETF3銃士の違い
VTI:全米株式(中小型株含む)へ投資
VOO:米国S&P500へ投資
VT:全世界株式へ投資
ちなみに、ブログを読んでくださっている方でVOOで何か気づくことありませんか?
そうなんです!
SBI証券の人気No.1投資信託「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」です。このファンドはVOOへの投資でしたね。
まだ読んで無い方は合わせてチェックしてみましょう。
「SBI証券のVOO vs 楽天証券のVTI」という低コスト投資信託のバトル構図が見事に出来上がっております。
勢力的には楽天証券の方が優勢という感じはしますが。
VTIは約3500銘柄の株式に投資をしており、これは米国市場全体の100%をカバーしていることになるんだ。だからS&Pの500銘柄よりもかなり幅広く全米に投資ができるというメリットがあるよ。大型株だけではなく、より米国市場全体を捉えた運用をしたいのであれば楽天・全米株式インデックスファンドの方がオススメだよ。

マッケイ

ミク
米国って3500以上の銘柄があるんだ!S&P500って米国の代表的指数だから米国全体だと思っていたけど一部の大型株で構成されていたんだね。
バンガード® ・トータル・ストック・マーケットETFの中身は?

【出所】バンガード® ・トータル・ストック・マーケットETFファクトシート
中身を見ると、上位銘柄はS&P500にも含まれている「マイクロソフト」や「アップル」「アマゾン」などで構成されていることがわかります。
上位銘柄はどうしても大型株メインになるのでS&P500と大きく変わらないような感じもしますが、ここに表示されていない銘柄が3500銘柄近くあることを考えると全米株式市場の裾野の広さがわかりますね。

ミク
楽天・全米株式インデックスファンドじゃなくてもVTIに直接投資した方がいいんじゃないの?ETFの方がコストが安いって聞いたわ。
もちろんそれもありだけど、ETFでの直接運用はデメリットもあるから以下の記事でしっかり理解をしよう!

マッケイ
投資信託とETF運用の違いについて超わかりやすく解説
楽天・全米株式インデックスファンドのリターンは?
リターンを見てみると、現在の世界株式市場のメインプレイヤーは米国であり、米国経済が世界経済を牽引していることから総じて上々なトータルリターンと言えるでしょう。
しかし単体で見てもイメージがつかめ無いと思うので、低コストファンドの代表格である他ファンドと比べてみましょう。
楽天・全米株式インデックスファンド

SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド

eMAXIS Slim先進国株式インデックスファンド

【出所】SBI証券HP 2020年6月
このようにトータルリターンを並べる際には、ファンドを設定したタイミングが異なるので「設定来」ではなく直近1ヶ月や6ヶ月くらいのリターンを比較しましょう。
ここでは1ヶ月〜1年で比較してみましょう。
先進国インデックスファンドよりはリターンが出ているけれども、S&P500には若干ながら負けているかなという印象ですね。
米国株式市場が他の先進国と比べて非常に強い点や、その中でも中小型株ではなくテクノロジー関連銘柄を中心とした大型株の上昇が市場を牽引している点が要因ですね。
楽天・全米株式インデックスファンドのコストは?
信託報酬が0.162%程度となっているので低コストインデックスファンドとしては許容の範囲内といったところでしょう。
ただ、コストだけ見ると
eMAXIS Slim先進国インデックス:0.1023%以内
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド:0.0968%以内
とさらに安い信託報酬のファンドは存在します。
まとめ
現在米国株式投資の主流はS&P500になりつつありますが、楽天・全米株式インデックスファンドは現状世界最強の米国株式市場に特化しながらも中小型株まで幅広くアクセスできる点が大きなメリットになります。
S&P500はある程度成熟した株が多く、果たして10年20年後も上位銘柄構成が同じかどうかはわかりません。(おそらく違うと思いますが。)
そんな中、今は注目されていないけれどもキラキラ光っている将来の米国株式市場を席巻するかもしれないダイヤの原石にも投資ができるという点においてはS&Pよりも醍醐味のある投資と言えますね。