こんにちはっ!外資系バンカーのマッケイです。
前回は、FIREに向けて動き出すにあたり、基礎知識として
・FIREの意味
・FIRE計画への心構え
・FIREへの3要素
をお伝えしました。
前回の記事はこちらから
今回は、さらに具体的に自身のFIRE計画をどのように具現化していくべきかをお伝えしていきます。
目次
FIREに重要な指標①「25倍ルール」とは
FIREに重要な25倍ルールって聞いたことある?

マッケイ

ミク
初めて聞くけど、何の25倍なの?年収?資産?
惜しい!25倍というのは「支出」に対して25倍という意味で、実際には年間支出額の25倍の資産を持ちましょうという意味なんだ。

マッケイ

ミク
何で25倍なのかしら?
それはね、運用利回りと密接な関係があるんだ。

マッケイ
FIREにおける25倍ルールとは、支出に対して持つべき資産の指標のことです。
考え方としては、年間の手取り収入から貯蓄分を引いたものというシンプルな考え方でOKです。
(ケーススタディ①)
(年間手取り収入:600万円 ー 年間貯蓄:150万円)×25= FIREに必要な資産:1億1250万円
これはあくまでも現在の支出額をFIRE後も維持するのであればの話です。
当然、FIREした場合は生活環境や消費も大きく変わる可能性(ほとんどはスリムになる)ケースが多いので微調整が必要になります。
FIREに重要な指標①「4%ルール」とは
さっきミクはなぜ25倍が目安なのかを質問してくれたね。25倍というのはね、もう一つの重要な指標である「4%ルール」と関係があるんだ。

マッケイ

ミク
4%ルール?
そう。4%ルールというのはFIRE後に目安とする運用利回りのことなんだ。FIRE後の収入のベースは配当収入になるから、資産がどれくらいあるかで収入も変わるのはわかるよね。25倍ルールっていうのは、「FIRE時の資産を年利4%で運用したら現在の支出になるようにする。」という意味なんだ。

マッケイ
(ケーススタディ②)
FIREに必要な資産:1億1250万円 × 運用利回り4%=450万円
先ほどの年間支出額(600万円-150万円)に一致しますね。
FIRE計画のポイント
・FIRE後の利回りとFIREまでの運用利回りは4%で計算する。
・FIRE時の資産は最低1億円を目安に、想定支出の25倍を目安にする。
なぜ4%なのか気になる方も多いでしょう。
この4%というのは米S&P株の成長率7%から、アメリカのインフレ率3%を差し引いて計算されています。
株式の期待リターンがおおよそ7%前後で、インフレが3%だとすると株式をメインに運用したとして4%くらいのリターンが妥当であるということです。
もちろんこの期待利回りを上げればFIREまでに築くべき資産額も理論上減りますが、複利計算で5%以上の運用利回りを見込むのは現実的ではないと言えます。
また、期待利回り4%を見込む場合、メインになる資産クラスは現状では「米国株」になります。
例えば債券メインでの運用をした場合は4%利回りは確保しづらくなる点も抑えておきましょう。
4%利回りを継続するポイント
・ベースの資産クラスは「米国株式」
・ベースの通貨はUSDで運用
複利の理論についてはこちらから
ここまできたら、FIRE時の資産と運用利回り、FIREまでの期間を逆算して入金力を高めましょう。
(ケーススタディ③)
年齢:30歳
FIRE予定:50歳(FIREまで20年)
①年利4%の場合の毎月積立額:331,205円
②年利7%の場合の毎月積立額:246,913円
このように計算すると、通常であればFIREするにもなかなか厳しい戦いであることは間違いなさそうです。
このケースの場合、年利7%複利での運用を考えるのは現実的ではないので、実際には現在の貯蓄額と①の差額(約33万円-15万円=不足額18万円)を埋めなければいけません。
つまり「入金力」を上げなければFIREに辿りつかないということです。
サラリーマンの副業が社会的に解放されつつある世の中なので、本業とは別の入金経路を早い段階から作っておくことが非常に重要になりそうですね。
FIREに向けてどのような運用をすべきなのか
運用手法については投資家によってもちろん異なりますが、「米国ETF」での運用がオススメです。
米国ETFのメリット
・経費が安い
・長期的(10年単位)に保有することが可能
・ベースの通貨が USD
・流動性が高い
・配当を受け取れる
ざっとメリットはこんな感じです。
ポイント
FIREを計画において、日本や日本円にこだわる必要はない
FIREはもともと米国発信であり想定利回りやスキームのベース通貨は米ドルになります。
日本円で米国株運用(投資信託等)をした場合、為替差損により想定するリターンを得られない可能性があります。
米国ETFはFIRE後の収入基盤となる「配当」が出るタイプが多い点や、引き続きFIRE後の配当収入にできる点においてもFIRE資金の運用に向いています。
また、米国 ETFは個人投資家が投資可能な資産クラスのほとんどにアクセスできるので、ポートフォリオが構築しやすいというメリットもあります。
ETFのメリットデメリットについてはコチラから

ミク
為替のリスクはどう考えればいいのかしら?
日本人がFIRE計画をする際には必ず「為替リスク」を念頭に入れておかなければいけないよ。米ドルでの運用がベースになるので、円高リスクを想定して将来的な海外移住も視野に入れる人も多いんだ。

マッケイ
FIRE後の生活を考えよう
FIRE後の生活スタイルには大きく3つあります。
FIRE生活の基本形
(リーン型)
自然と共存しながらとにかく切り詰めた生活を送る。
(ファット型)
リタイア後も生活水準を変えず、実収入を立てながら資産⇨配当を増やし続ける。
(アービトラージ型)
物価差を利用して東南アジアに移住
リーン型のイメージは、田舎に移住し自給自足生活をしながら月の生活費を10万円レベルに落とし込んだイメージです。
万人に合うものではありませんが、真のスローライフを楽しみながら配当生活を送ることができます。
ファット型は現状の生活スタイルやレベルを特段変えずに生活をするパターンです。
FIREの中では最も理想形であるものの、より多くの資産を築き上げる必要があり万人が達成できるものではないでしょう。
そして、FIREで最も人気が高いのがアービトラージ型です。
アービトラージ型は物価差を利用して生活しますので、仮に資産1億円で配当収入320万円(手取り)の人がマレーシアに移住した場合、日本で年収640万円相当の生活水準で暮らせるということになります。
各国物価水準(日本100)
タイ:45
フィリピン:60
ベトナム:55
インドネシア:56
マレーシア:51
カンポジア:44
ちなみに収入をアービトラージで得る方法もあるんだよ。

マッケイ

ミク
どうゆうこと?
つまり、物価の安い国で生活をしながら、日本の物価で収入を得るということだよ。

マッケイ

ミク
そっか!今はインターネットを通じてリモートで完結する仕事も多く募集されているから、例えばフィリピンにいながら自宅でできる仕事をインターネットを通じて日本企業から請け負うってわけね。
その通り!ある程度自由度を効かせながら副収入も得られるからFIREにはとても合っていると言えるよね。

マッケイ
まとめ
FIREを達成するためには、「入金力」や「資産形成力」もさることながら、「節約力」も非常に重要になります。
今までの常識である「マイカー保有」「持ち家購入」「生命保険」等はFIREを達成するためにはあまり必要のないものであり、まずは身軽になること=持たない生活、を意識することもFIRE達成において重要なポイントであると言えます。
さらなる具体論を知りたい方は下記の本がオススメだよ。参考にして、みんなでFIREを達成しよう!

マッケイ

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