20代で将来を見据えて資産運用を始めようと思っている方、非常に早くから将来のお金に対する自己防衛本能が芽生えており素晴らしいです。
ここでは、そんな20代がもし資産運用を始めるのであればどのような運用を行えば良いのかを紹介します。
ポイント① 毎月の「手取り」の20%の貯蓄癖をつけよう
20代の多くは月給という形で毎月お給料が振り込まれる方が多いはずです。そして、20代の方の中には独身の方も多くお金の自由がある程度聞く方も多いのではないでしょうか。
そこで、運用の前に20代の方にまず行って頂きたいのが貯蓄をする癖をつけることです。20代は年齢的に比較的お金に対して自由な立場であり、浪費するのも貯蓄するのも自由がききます。
しかし、30代40代になり、家族ができ子供ができ、住宅ローンや車のローンまでも抱えた場合は想定通りの貯蓄運用ができなくなるものです。したがって、自由がきく今だからこそ、是非貯蓄癖をつけてください。まずはそこがスタートです。
<参考>

ポイント② 確定拠出年金制度があれば必ず加入しよう
もしあなたの会社に確定拠出年金制度があれば、まずは「最大額で」加入しましょう。確定拠出年金制度は、あなたの運用感覚を高めてくれる他、税制メリットが非常に大きいのです。
①積み立てた金額すべてが所得控除の対象となり所得税住民税の節税になる。
②受け取る際には「退職所得控除」「公的年金控除」の対象になる。
③運用利益は「非課税」になる。
特に、会社員であればほとんど節税ができない中で、①の「積立金額全額の所得控除」はものすごいインパクトであることを理解しましょう。
手取りが減るからと確定拠出年金制度をしない、もしくは少額に留める方もいますがナンセンスです。資産運用の一歩は確定拠出年金から。ここは将来的なベース資産&節税として最大額で加入することをオススメします。プラスαの運用はその後でも十分です。
ちなみに余談ですが、会社員節税の三種の神器は、「確定拠出年金」「住宅ローン減税」「ふるさと納税」です。合わせて覚えておきましょう。

ポイント③ 積立NISAで資産運用を始めよう
確定拠出年金も無事加入したら手取りは減りますが、そこから受け取れる手取りの20%の貯蓄を目指しましょう。
そして、その資金をどのようなもので運用するか悩まれる方も多いですが、投資未経験であれば、まず初めに積立NISAをオススメします。もちろん、積立NISAを行う理由はもちろん税制メリットです。
特に会社員は、節税手段が限られますのでこのような税制メリットのある制度はどしどし活用すべきです。積立NISAは現行(2020年4月現在)、いつ始めても20年間(800万円)の非課税枠をもらうことが可能なので、これから始める方にとっては大きなメリットがあります。年間40万円まで投資が可能なので、セカンドステップとして、積立NISAで満額まで運用できるようにしていきましょう。
ポイント④ 持ち株はやるべきか
持ち株をやるべきかどうかは会社ごとに株を持つメリットが大きく異なりますので難しいところですが、個人的には持ち株自体にはあまり積極的になるほどでもないと思います。
なぜなら、資産と収入の区別はしっかりとつけるべきで、もしあなたの会社の経営が傾いた場合に、資産の多くが持ち株であれば、収入がなくなるだけでなく資産も同時に減る可能性があるためです。
持ち株というものは、あなたの資産ではなく会社の資産になることを理解しましょう。
ポイント⑤ 手取りの最低3ヶ月、出来れば6ヶ月は現金を持とう
20代の多くの方は、「収入はあるけど資産がない」という方が多いと思います。
今後資産運用をするに当たって現預金がないのにも関わらず、貯蓄分の100%を運用に回すことは、長期投資の観点から非常にリスクの高いことです。
したがって、まとまった貯蓄がない方は余裕資金を作っておくことも大切です。
目安として、最低手取りの3ヶ月分〜6ヶ月分の資金は銀行口座に流動性資金として置いておくことをオススメします。運用はその後からでも遅くはありません。
ポイント⑥ オススメポートフォリオは?
20代投資家の特徴は、「資産は少ないが、投資期間が長く、リスク許容度が高い。」という点です。
特に「期間」「リスク許容度」については20代が最大値であり、今後は逓減することはあっても増加することないことをまずは認識しましょう。「資産」と「時間・リスク許容度」は反比例することが通常で、例えば70代の方は20代と比べると「資産は多いが、投資期間が短く、リスク許容度が低い。」となります。
したがって、20代は資産額が比較的少ない分、積立NISAで株式をメインとして運用を行うことをオススメします。
ポートフォリオとしては、初期段階では株100%でも問題ないと思いますが、積立NISAで7~8割株式、2~3割債券での運用くらいのバランス感でも良いかと思います。もし、確定拠出年金との同時運用であれば、資金性格(確定拠出年金は将来の年金、退職金の一部になるのでそもそもリスクはあまり取らないと考える。)や投資資金割合を勘案し、「確定拠出年金⇨100%債券ファンド + 積立NISA100%インデックス株式ファンド(世界株インデックスor米国株インデックス等)」での運用もオススメです。
後者のメリットはポートフォリオ管理、銘柄管理が楽なので個別であまり気にする必要がありませんし、確定拠出年金自体もポートフォリオの一つとして認識できるので、あまりパフォーマンスを普段は気にせず本業に集中できるメリットがあります。
ポイント⑦ 20代は資産運用より、収入を上げることがハイパフォ投資家への近道
本業をよりも、投資にやっけになっている20代の方をよく見かけます。これは本末転倒であって、20代の方はまずは本業を頑張り、結果を出し、ベース収入を上げることをオススメします。
投資のいうものは資金力が大きく物を言うのも現実です。同じ10%の利益でも、1億円の資金力の方は1000万円の利益、100万円の資金力の方は1万円の利益なのです。
投資を業として生活すること決めている方は別ですが、資産運用はほとんどの方にとっては人生の脇役にすぎず、資産を増やす最善の近道はベース収入を上げることであることをしっかりと認識した上で、投資を始めてみましょう。
20代資産運用のまとめ
・さらなる余裕資金で、積立NISAで長期積立投資を始めてみよう。
・ポートフォリオのメインは株式ファンドで問題ないが、自身のリスク許容度に合わせて債券も組み入れよう
・銀行預金は最低でも手取りの3ヶ月〜6ヶ月分の貯蓄を目安に。
・・投資よりも、まずは本業の収入をあげよう!
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