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つみたてNISAではリバランスができない?上手なリバランス方法を公開

2020 6/09
つみたてNISAではリバランスができない?上手なリバランス方法を公開
こんにちは!外資系バンカーのマッケイです。
 
長期投資ではアセットアロケーションの見直しを行うために、定期的なリバランスが重要であることを以前お話しましたね。
 
ただ長期投資をする上で、つみたてNISA利用者から「つみたてNISAはリバランスができない。」とのお声もあります。
ミク
ミク
そうそう!私もつみたてNISAやってるんだけど、リバランスできないって聞いたことあるわ。
いや、実はできないわけではなんだ。ひとつ聞きたいけれど、なんでできないと思う?
マッケイ
マッケイ
ミク
ミク
だってリバランスって利益が出てきてポートフォリオ上割合が高くなってしまった資産を売却することで、割合の下がった資産に再分配することでしょ?それではつみたてNISAを短期で売ることになっちゃうよ。
その通り。普通にリバランスをしようと思うと、つみたて銘柄で上昇している資産を売却することになってしまい、せっかく利益の出ている資産をどんどん売却していくという長期投資とは逆の構図になってしまうね。
マッケイ
マッケイ
ミク
ミク
じゃあどうすればいいの?
具体的に説明する前に、リバランスの定義を確認しておこう!
マッケイ
マッケイ
目次

リバランスとは何か

 
リバランスとはアセットアロケーション運用の一環で、資産割合を元の水準に戻すことを指します。
 
価格上昇により運用資産として割合が増えてしまった銘柄を一部売却し、その資金で相対的に割合の下がった銘柄に再投資をすることで資産構成全体の割合に戻します。

アセットアロケーションについてはこちら

 
リバランスが必要な3つの理由
 
・資産割合に隔たりが生じることで、自然と全体的な運用リスクが高くなるから
 
・値動きの大きい資産に資産全体の値動きが左右されてしまうから
 
・上昇した投資信託を一部売却することで、今後の下落リスクを抑制できるから
 
 
リバランスタイミングの心得
 
・リバランスは多くても半年に1回、通常は年に一回で十分。
 
・多すぎるリバランスは過度な売買を繰り返すことにことになりかねないので注意。
 
・1ヶ月で10%〜20%以上、特定の資産が大きく動く環境下では、追加リバランスを検討。
このことは以前にも学んだけれど覚えているかな?
マッケイ
マッケイ
ミク
ミク
もちろん覚えてるよ!だからなおさらつみたてNISAでリバランスはできないと思ってしまったの。
それでは具体的なポイントを見ていこう。
マッケイ
マッケイ

ポイント 1. つみたてNISA銘柄はリバランスの為に売ってはいけない

 
つみたてNISAは、長期積立をすることで各国の経済or世界経済の拡大に追随させて資産を増やす方法である、ということは皆さんも承知だと思います。
 
なので、リバランスの為に積立資産を売却することは本末転倒であり、決して行ってはいけないリバランス方法です。
 
その理由は、つみたてNISAの特徴として「非課税枠は復活しない」という点にあります。
 
2019年Aファンド購入⇨2020年Aファンド10万円分売却(リバランスの為)⇨Bファンド10万円購入
 
これをつみたてNISA内でやってしまうと、Aファンドを売却した際に2019年分の非課税枠を10万円利用したことになってしまい復活ができません。
ミク
ミク
2019年の分は2039年まで非課税枠を保有できて、20年持っていたらもっと高く非課税で売却できるかもしれないからもったいないね。
そうなんだ。さらにその10万円でBファンドを買ったら、2020年の積み立ても10万円分消費することになるから、リバランスを繰り返すことでつみたてNISAでの合計の運用資産が減ってしまうんだ。
マッケイ
マッケイ
ミク
ミク
そういう理屈なのね。。

ポイント2. リバランスを行う場合は今後の投資割合を変更する

 
 
 
 
上の図のように当初日本株ファンドと米株ファンドを半々で積み立てていたものが、米株の上昇によってリバランスをする必要が出た場合には、米株を売却するのではなく、今後のつみたて割合を一定期間日本株に寄せていきます。
 
この時のつみたて金額割合は、早急にリバランスをしていきたい場合には日本株への投資割合を大きく増やし、時間をかけてリバランスを行いたい場合は日本株の投資割合を低めに設定します。
ミク
ミク
そっか!今後の投資割合を日本株に寄せることで、日本株の比率が増えて結果的にリバランスになるって考えなんだね。

ポイント3. つみたてNISAの中だけでリバランスを考えない

 
つみたてNISAの投資割合を変えることもリバランスですが、もし他にも普通に投資信託やETFを購入している場合にはそれらも合わせてリバランスをすることで、できる限りつみたてNISAの投資資金には触れないようにもできます。
 
リバランスはつみたてNISAやiDeCoなど投資銘柄や制度別にやるものではなく、アセットアロケーション全体に対して行うものです。
 
もしつみたてNISA以外でも運用を行っている場合には、そちらで保有する銘柄を優先してリバランスをしていくことで、アセットアロケーション全体の帳尻を合わせることができます。
つみたてNISAしかやっていない場合は利用できないけど、他でも似たような銘柄や運用をしている場合にはそちらのリバランスを優先させよう!
マッケイ
マッケイ

マッケイオススメ!つみたてNISA運用法

 
ミク
ミク
実際マッケイはどのような運用をしているの?
僕?
実はね、つみたてNISAでは「eMAXIS Slim S&P500」のみしか持っていないんだ。だから一切リバランスはしていないよ。
マッケイ
マッケイ
ミク
ミク
そうなの!?
つみたてNISA内では極限までシンプルな運用をオススメするよ。
マッケイ
マッケイ
 
つみたてNISAで銘柄分散をしない理由
 
・リバランスがやりづらい
 
・株式メインのファンドかバランスファンドしかない(債券運用型がない)
 
・過去の結果から最大限の非課税効果を狙うには、米株or世界株への投資がつみたてNISA銘柄の中で最も良い。
 
 
つみたてNISA内でリバランスやりづらいのであれば、最初からリバランスをする必要のないシンプルな設定にしておくのも一つの手です。
 
つみたてNISA以外で他資産(株式ファンド以外)を保有し、そちらを動かしていくことででつみたてNISAの資金は動かさずに全体的なリバランスを図ることが可能になります。
ミク
ミク
つみたてNISAしかやっていない場合には、他の方法はないのかしら。
あまり手間をかけたくなければ、バランスファンドもいいね。ファンドの中で自動的にリバランスを行ってくれるからとても楽チンだよ。でもデメリットもあるから注意をしよう。
マッケイ
マッケイ
 
バランスファンドのデメリット
 
・信託報酬が割高
 
・自身の裁量でリバランスができない
 
・資産構成がよくわからなくなる
 
デメリットはあるけれどもつみたてNISAのみの運用であれば、自身の裁量でリバランスをすることはないだろうし、バランスファンドしか持たないから資産構成がわからなくなることもないからオススメだよ。
マッケイ
マッケイ
 

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