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初心者でもできるリバランスの方法は?リバランスに欠かせない具体的ルールを伝授

2020 6/09
初心者でもできるリバランスの方法は?リバランスに欠かせない具体的ルールを伝授
ポートフォリオ運用をしていると、毎日の株価等の変動により資金が大きく変動します。
 
この変動は資金が増えれば増えるほど金額的に大きくなり、各アセットの割合も変動し、当初予定していた資産バランスが大きく崩れていきます。
 
そこで今回は、初心者でも簡単に行える長期投資におけるリバランスの心構えとテクニックを解説します。
 
目次

リバランスとは?

 
ポートフォリオ運用におけるリバランスとは、定期的に各資産(株や債券等)の割合を当初決めていた割合に修正すること言います。
 
資産割合を一定に保つためのリバランスを行うことで、一つの資産への隔たりが無くなり長期的に変動幅が安定化するメリットや、一方的に上昇した資産を売却して、上昇していない資産に振り分けることで機械的な利益確定にも繋がります。
 
 
リバランスのメリット
 
・資産割合を一定化させることで、値動きの大きい資産による価格変動割合を防ぐ。
 
・資産割合の高くなった(価格が上昇した)資産を売却することで、機械的な利益確定になる。
 

なぜリバランスが必要なの?

 
 
長期投資をしていると、ポートフォリオに必ずズレが生じてきます。
 
これは、各資産の価格が毎日変動しており全ての資産が同じように上昇下落をすることは無いため、分散投資を行うことで1年を通して上昇した資産や下落した資産が出てきてしまう為です。
 
上昇した資産の割合は資産全体の中でも大きくなり、下落した資産の割合は小さくなります。
 
この状態を放置すると、資産全体が割合の高い資産の価格変動に引っ張られてしまい、さらには資産全体の割合も割高な資産に引っ張られてしまうため、いつの間にか想定以上にリスクを取ってしまっていたり、逆にリスクを取らなさすぎている状態になってしまいます。
 
そのような状況を防ぐためにも定期的なリバランスは非常に重要になります。

オススメのリバランス方法

1.  投資前にどのような資産割合かを決める

 
リバランスは価格変動の中で隔たった資産割合を当初決めていた資産割合に修正することなので、投資前にはどのような資産構成で運用をしてするか決めておかなければなりません。
 
そして決まったら、エクセルの円グラフを作成し、忘れないようにしましょう。
 
 
資産構成決定時のポイント
 
エクセルに落とし込む際には、出来るだけ細かくカテゴリを分けましょう。
(×)外国債券 ⇨ (◯)先進国債券、新興国債券 
(×)外国株式 ⇨ (◯)先進国株式、新興国株式 等
 
細かく資産を落とし込むことで、リバランス時に何が上がって何が下落したのかがわかりやすくなります。

2.リバランスのタイミングを決める

 
リバランスをどれくらいの頻度でやるかは人それぞれです。
 
長期投資におけるリバランスはあくまでも資産割合の全体観を修正することを目的としており、リバランスのためにポートフォリオを常に監視する必要はありません。
 
 
リバランスタイミングの心得
 
・リバランスは多くても半年に1回、通常は年に一回で十分。
 
・多すぎるリバランスは過度な売買を繰り返すことにことになりかねないので注意。
 
・1ヶ月で10%〜20%以上、特定の資産が動く環境下では、追加リバランスを検討。
 
 
経済ショックや大相場などの大きな変動がなければ、原則年1回程度のリバランスでも十分です。
 
ちなみにマッケイ自身は年1回のリバランスを原則としていますが、年間で一番上昇した資産と下落した資産の幅が5%以内であれば、ポートフォリオの確認のみで敢えてリバランスは行いません。
 
ミク
ミク
なぜリバランスしないのですか?

リバランスは大局観で資産割合を見るべきであって積極的にやるものではないんだ。数%ブレであれば資産全体の価格変動には大きなインパクトがないので長期投資の上では気にしなくても大丈夫だよ。
マッケイ
マッケイ

3.売却リバランス or 新規資金でのリバランスを決める

 
いざリバランスをする際には大きく分けてふたつの方法があります。
 
 
リバランス具体的の方法
 
①上昇によって割合の高くなった資産を売却し、割合の減った資産に追加投資する
 
②新規資金で割合の少なくなった資産にまとめて追加投資する
 
③つみたて資産割合を変更することで徐々に資産構成をコントロールしていく
 
 
 
優先順位
 
③>>>>>②>>>>>>>①
 
 
 
どちらも割合の高くなった資産を薄めるために有効なリバランスですが、長期投資をする上でできるだけ①のリバランスは避けるよう注意が必要です。
 
長期投資は、長期的に経済成長の大波に乗ることで資産を形成していくことを前提としている投資なので、リバランスの為に上昇している資産を年単位で売却しては、上昇時の大波に乗ることができません。
 
実践的なリバランスとしては、見直しのタイミングになったらこれからつみたてをする分の割合を、割合の減少した資産へ寄せていきます。(③)
 
 
時に割合が大きく変わりすぎてしまい、新規つみたて分では元に戻すのに時間がかかる場合は、一括での新規追加投資を検討します。(②)
 
 
ミク
ミク
リバランスって、上昇した資産を売却して下落した資産を買うことがメインだと思ってました。

長期投資においてはそれは適切ではないよ。できる限り売却をせずにリバランスをしていくことが何より重要だよ。
マッケイ
マッケイ
 
ポイント
 
リバランスは、将来のつみたて投資割合を変更することで行い、変動が大きすぎる場合には一括での追加投資で検討する。できる限りつみたて資産の売却はしない。
 
 

リバランスのデメリットはあるの?

 
 
リバランスのデメリット
 
・追加投資に伴うリスク資産の増大
・上昇資産を売却することでの機会損失
 
先ほどリバランスを実践する為の3つの方法をお伝えしましたが、どれもメリットばかりではありません。
 
 
リバランスによる具体的なデメリット
 
①上昇によって割合の高くなった資産を売却し、割合の減った資産に追加投資する
上昇している資産を減らすことになるため、大きな上昇相場の波に乗れない。
 
②新規資金で割合の少なくなった資産にまとめて追加投資する
追加投資をすることで、想定以上のリスク資産を保有することになってしまう。
 
③つみたて資産割合を変更することで徐々に資産構成をコントロールしていく
下落している資産を増やすため、下落資産が今後増えるとは限らない。
 
 
ここまででなんとなくお分かりの方もいると思いますが、リバランスとは「価格の高い資産を買わないor売り、価格の安い資産に投資する。」という逆張り戦略なのです。
 
上昇基調にある資産の購入割合を減らすor売却することは、資産の変動率を抑える一方で上昇の波に乗ることを抑える機会損失に繋がってしまうというデメリットがあります。
 
また、新規追加投資を行うことで全体的なリスク資産の割合が増えてしまう可能性がありますので過度なリバランスには注意が必要です。
 
 

リバランスがめんどくさい、と思う方は?

 
リバランスにはメリットがある一方、デメリット存在します。
 
手間や時間をかけずにポートフォリオ運用がしたいという方には「バランス型ファンド」がオススメです。
 
 
バランスファンドのメリット
 
・ファンド内でプロがリバランスをしてくれる
 
・リバランスによる追加投資や売却が必要ない
 
・自身では管理できない細かなポートフォリオ運用が可能
 
 
 
バランスファンドのデメリット
 
・信託報酬が割高
 
・自身の裁量でリバランスができない
 
・資産構成がよくわからなくなる
 
 
バランスファンドには上記のようなメリットデメリットがあるので、投資をする前にしっかりと吟味してから投資をしていきましょう。

まとめ

 
長期投資におけるリバランスはそこまで神経質になることはありません。
 
年に1回資産変移の確認のためにポートフォリオを確認し、当初設定した割合と大きく乖離していなければリバランスをする必要は基本的にありません。
 
年に1回のリバランスを通じて、何が買われて何が売られているのかを自身のお金だからこそリアルに感じることができるので、リバランスを楽しみながら長期投資を実践していきましょう。
 

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