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株式型クラウドファンディング投資のデメリットまとめ【知らずに投資すると危険!】

2020 8/30
株式型クラウドファンディング投資のデメリットまとめ【知らずに投資すると危険!】

こんにちはっ。外資系バンカーのマッケイです。

今回は株式型クラウドファンディングのデメリットにフォーカスしていきたいと思います。

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最近株式型クラウドファンディングがすごい盛り上がっているわね。

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どしどし投資案件も増えてきていて、個人による未上場ベンチャー企業の投資がかなり増えてきているよ。

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私もやってみようかなあ〜。

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ちょっと待って!株式型クラウドファンディングは他の投資と違ってとても特殊な投資領域なんだ。だから、デメリットを知らないで投資するのは少し危険かも。

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ベンチャー企業に投資できるなんて、ちょっと憧れちゃうけどやっぱデメリットもあるのよね。知りたい知りたい。

目次

株式型クラウドファンディングのデメリットとは?

株式型クラウドファンディングには様々なデメリットが存在します。

クラウドファンディングというと不動産クラウドファンディングや貸付型クラウドファンディングと同義に思われがちですが、その特性は他のクラウドファンディングとは大きく異なります。

株式型クラウドファンディングの投資の特徴については、以下の記事を参照にしましょう。

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【株式型クラウドファンディングのデメリットまとめ】

・株式売却まで時間がかかる
・どのくらいのリターンが出るか未知数
・投資分野自体が新しく未成熟
・資金回収不能なケースの方が多い
・投資テーマが絞られる

株式売却までとにかく時間がかかる

通常のクラウドファンディング(含ソーシャルレンディング)では通常満期までの期間が設定されており、その期間は1年〜3年程度が多いです。

それに比べ、株式型クラウドファンディングは満期という概念がなく、あくまで EXIT(株式売却)のタイミングが早いか遅いかで資金回収は決まります。

直近のEXIT事例では、

【国内株式型クラウドファンディングEXIT事例】
①漢方薬研究所(日本初EXIT例) 
2017/12募集
リターン1.5倍

②nommoc
2018/6募集
リターン1.5倍

となっており、投資開始後2年程度でのEXITが多いようです。

スタートアップ企業は、レバレッジをかけた短期での急激な成長を求められますのでEXITまでの期間はそこまで長くはならないとはいえ、短ければ2年前後、長ければ5年以上は見ておく必要があります。

もちろんEXITが早ければ良い訳でもありません。そもそもベンチャーキャピタル(プロ投資家)でのファンド期間は概ね10年程度であり、これくらいは見ないと基本的に大きなリターンを狙うことはできません。

投資先が有望なベンチャーに育った場合は、せっかくの金の卵を早期EXITにより失いかねないというジレンマも発生します。

・どのくらいのリターンが出るか未知数

株式型クラウドファンディングはまだEXIT事例が少ないため、今後現在の案件がどのくらいのリターンを出していくのかが不透明です。

上記のEXIT事例では約2年の運用で1.5倍ですが、今後事業者側としては比較的短期でのスモールEXITを繰り返すことで実績を早期に量産しようとする働きがあった場合、ベンチャー投資らしい期待リターンを望めない可能性も否定はできません。

クラウドファンディング事業者側は、個人投資家に損失ばかり被らせては業界自体も伸びていかなくなるため、ホームラン案件(リターン10倍以上)は少ない可能性があります。(ここらへんは今後個人投資家がどの程度のリターンを求めるかにもよりますが。)

ただ個人投資家といえど慈善投資ではないので、一般的にはベンチャーキャピタルの期待されるリターンが最低IRR15%(10年で5倍くらい)のリターンだとすると、少なくともこれくらいは望んでも良いかと思います。

・業界としての制度も未成熟

マッケイは2020年が株式型クラウドファンディング元年と言っていますが、業界としては世界と比べても立ち上がりが非常に遅く、やっとスタートラインに立った程度です。

株式型クラウドファンディングは、個人投資家がベンチャーを応援するという定性的な役割もあるものの、やはり定量的なリターンが出なければ業界は衰退していきます。

ビジネスモデルとして、クラウドファンディング事業者は発行価額に応じた募集手数料(20%程度が多い)を受け取ることで成り立っており、個人投資家から資金が集まらなければ当然募集手数料は受け取れず衰退していきます。

つまり、将来的には継続的にリターンが出せる事業者に集中的にお金が集まり、業界の寡占化が進んでいく可能性も想定されます。(リターンを出せる事業者が出なければ業界自体が衰退します。)

このようなバイアスから、個人投資家は一度損してしまうと再び株式型クラウドファンディングに戻ってくることは想定しづらいため、スモールEXITも多くなるかもしれません。

・資金回収不能なケースの方が多い

ベンチャー投資は、数ある投資の中でも究極にボラティリティ(変動幅)の大きい投資です。

その中でも投資ラウンドとして初期(シード〜シリーズA程度)に投資をする株式型クラウドファンディングはボラティリティの高い分野と言えます。

イメージとしては、50社に投資をした場合、20%の10社がリターンを生み、そのうちの1社がホームラン案件になればというボラティリティの大きさです。(あくまでもベンチャー投資におけるイメージです。)

今後株式型クラウドファンディング全体が業界としてどれくらいのリターンを出しに行くのかでも変わってきますが、1社2社に投資をしてそれがうまくリターンを出してくれる可能性は高くはないでしょう。

そのため、少額で多くの優良案件にベットしていくことも株式型クラウドファンディングには必要な要素になります。

投資テーマが限られる

株式型クラウドファンディングは出資者が複数の個人投資家という今までにない投資形態なので、事業者がお金を集めやすい環境を作るためには必然的に投資テーマが限られてしまうというバイアスがあります。

投資テーマのキーワードは

・事業が個人投資家にとってイメージしやすい(=toCビジネス)
・社会貢献型である。
・事業や社長の想いにストーリー性がある。

あたりです。

つまり、どんなに有望(かもしれない)分野や企業であっても、個人投資家が理解できないような複雑な投資テーマはそもそも対象になりにくいという特性が出てきます。

今後伸びていく投資テーマと個人投資家に理解されやすい(お金の集まりやすい)投資テーマが一致すれば株式型クラウドファンディング全体が伸びていく可能性がありますが、将来的にそれらがズレてしまう場合は投資対象として厳しい環境になるかもしれません。

まとめ

株式型クラウドファンディングはまだまだ課題点も多く、二の足を踏む個人投資家も多いと思います。

しかし、デメリットを超える株式型クラウドファンディングでしか味わうことのできない最大のメリットは、

・株主として、起業家と同じ目線でベンチャー企業の成長を眺めることができ、成長と共に大きなリターンを享受できる。

この点に尽きると思います。

将来、日本や世界を変えるほどの企業に株主として創業初期から応援できるなんて、一個人投資家がそうそう味わえるものではありません。

これから投資(応援)をする名もなきベンチャー企業が、数年後には誰しもが知る大企業になっていたらと思うとリターン抜きでもワクワクしませんか?

株式型クラウドファンディング投資に向いている人は、まさに

・投資を通じて、ワクワクが欲しい人

これですねっ。

引き続きマッケイは株式型クラウドファンディングを盛り上げていきたいと思います!

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