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物流不動産投資CREファンディングのメリット・デメリットを徹底解説

2020 5/23
物流不動産投資CREファンディングのメリット・デメリットを徹底解説
ここ数年でソーシャルレンディングの種類がとても増えました。
 
その中でも現在新しい投資先として話題になっているのが、 「CREファンディング」という物流不動産を投資対象にしたソーシャルレンディングです。
 
今回は、新鋭のソーシャルレンディング、CREファンディングについて解説していきます。
 
目次

CREファンディングとは

 
正式名称「 CRE funding powered by FUEL」と言い、物流不動産を投資対象としたソーシャルレンディングプラットフォームです。
 
2020年2月に発表された新しいソーシャルレンディングで、不動産クラウドファンディング・プラットフォームである「FUEL(フエル)オンラインファンド」を開発しているFUELがプラットフォーム提供をし、ファンド運営は物流不動産会社のCREグループが行っています。
 
ソーシャルレンディングの仕組みを提供している会社と、ファンド運営会社が違う点がポイントだよ。
マッケイ
マッケイ

物流不動産とは

 
 
▷物流不動産とは、物流業務を行うための施設として第三者へ賃貸される、倉庫・物流センター等の建物。
 
▷物流不動産のビジネスモデルの特徴として、賃貸面積に応じた賃料を収受することで成立することが挙げられる。
(⇔従来型の倉庫業は、輸送・保管量に応じた料金を収受)
 
▷施設の特徴として、ダブルランプウェイ、免震・制震構造、太陽光発電など、倉庫・物流センターとしての機能拡充に資する最新鋭設備を備えた物件が増えているほか、カフェテリア、託児所など従業員の働きやすさに配慮した物件の開発も進んでいる。
 
 
物流施設はモノを運ぶ際の拠点となる施設のことで、端的にいうと物流を円滑に行うことに特化した倉庫の一種だよ。特に通販との相性がよくEC市場が現在急速に伸びていることから物流施設への投資も脚光を浴びている分野なんだ。
マッケイ
マッケイ

CREファンディングはどういう仕組み?

 
CREファンディングは、物流不動産に投資をしたい投資家と、物流不動産を立ち上げのための資金を集めたいデベロッパー(開発者)を繋ぐオンラインプラットフォームです。
 
 
事業者(デベロッパー)のメリット
 
・従来の機関投資家やメザニンローン以外の少額資金調達が可能になる。
 
 
個人投資家のメリット
 
・成長性の高い物流不動産に投資ができる。
・安定した利回りで資産運用ができる。
 
 
事業者と投資家のメリットは大きく上記のようになります。
 
【画像元】 CRE funding powered by FUELホームページ
 
従来は事業者がクラウドファンディングで資金を調達しようと思っても、第二種金融取引業の免許が必要であったり、そもそもノウハウが無いので莫大な資金と労力がかかってしまったりと資金調達にはあまりに効率が悪かったんです。
 
逆に、個人投資家側も通販市場の成長に伴い物流不動産への投資が注目されているため、投資したいと思っている投資家も多くいました。
 
その両者をつなげるプラットフォームが「 CRE funding powered by FUEL」というわけです。

どのような投資先があるのか

 
【画像元】 CRE funding powered by FUELホームページ
 
 
現在(2020/5)運用されているファンドは2〜3%ほどの想定利回りで、ミドルリスクミドルリターンのファンドといえます。
 
運用期間も12ヶ月前後と、他のソーシャルレンディングと比較しても特に長期に渡るわけでも無いので、始めてみるにはちょうどいい期間といえます。
 
実際の運営施設を見てみましょう。
 

【画像元】 CRE funding powered by FUELホームページ
 
みなさんが思っていたイメージとは少し違いましたか?
 
物流施設というと代表的なアマゾン等の数十億〜数百億レベルの超巨大施設を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、CREファンディングでは始まって間も無いこともあり3,000万円前後クラスの小規模物流施設を対象にしています。
ミク
ミク
このような施設は確かに郊外で見かけますね。

CREファンディング自体がまだ新しい分野だから、小規模案件でまずは実績をつけていく段階なんだよ。
マッケイ
マッケイ

【画像元】 CRE funding powered by FUELホームページ
 
 
CREファンディングの貸付要件を見て見ましょう。
 
貸付金額や金利は前述の通りですが、担保がついていないファンドが多いようです。
 
しかしながら、ローン自体に株式会社シーアールイーの保証がついていることから一定の元本割れリスクは低減できそうです。
 
ところで、CREファンディングのみならず、不動産ソーシャルレンディングの資金使途でよく出てくる「メザニンローン」や「シニアローン」「リファイナンス」「期限前弁済可」という文言はしっかりと理解していますか?
 
不動産に投資する際には必須の業界用語なのでついでに覚えてちゃいましょう。
 
 
シニアローン
 
従来からよくある銀行借入の事。資金の貸し手は担保を取るため、元本の保全性が高いことがメリットであり、借り手にとっては低金利で借りることができるメリットがある。
 
 
メザニンローン
 
直訳すると「中二階」という意味。自己資金とシニアローン(銀行融資)を合わせても物件価格に足らない場合に調達する資金。自己資金やシニアローンより弁済順位が遅いことがデメリットだが、その分金利が良いことがメリット。
 
 
リファイナンス
 
資金の借り換えのこと。住宅ローンのなどで、金利の低い新規ローンへ同一担保で借り換えることもリファイナンスである。
 
 
 
期限前弁済
 
ファンドが償還を迎える前に事業者が資金を返済すること。借り手側は早期返済することで余分な金利負担を抑える一方、貸し手側は当初見込んでいた金利収入が受け取れなくなる。
 

CREファンディングの投資メリット

 
 
・1円から投資ができる
・安定性、成長性の高い物流施設へ投資ができる
・新たなポートフォリオ分散になる
 
 
CREファンディングは1円という投資ができるため、手始めに少額から投資をしてみたいというソーシャルレンディング初心者にも手軽に投資ができるようになっています。
 
不動産投資型のソーシャルレンディングは投資しやい環境になりましたが、物流不動産への投資はまだ数が限られているため、ミドルリスクミドルリターンの投資先としてポートフォリオの分散としても役立ちます。
 
また、従来のワンルームマンション投資型と異なり、成長性の高い分野に投資ができる点もメリットです。

EC市場の伸び率

 

【出所】経済産業省 電子商取引に関する市場調査
 
 
上記の図を見ると、過去ずっと右肩上がりの成長をしていることが見て取れます。
 
10年間では2倍以上の伸び率を示しており、特にスマートフォンが普及してからはアマゾンや、国内では楽天が牽引役としてEC市場は拡大の一途を辿っています。
 
今後もこの兆候は引き続き続くと考えられており、実店舗ビジネスを展開している企業もECへシフトしつつある傾向が強くなるでしょう。
 

【出所】経済産業省 電子商取引に関する市場調査
 
 
さらにEC市場の内訳を見ると、半分以上が物販系分野で占められていることがわかります。
 
物販系では、モノを保存管理し、安全に消費者へ届けるまでのライフラインが必須。その大きな役割を物流不動産が担っています。
ミク
ミク
EC市場ってそんなに成長しているとは知りませんでした。

これからも市場拡大していく可能性が高いからこそ、物流施設が安定と成長を兼ね備えた投資分野として注目を浴びているんだよ。
マッケイ
マッケイ

CREファンディングの投資のデメリット

 
 
・貸し倒れによる元本毀損リスク
・中途解約リスク
・事業者信用リスク
 
 
リスク自体は他のソーシャルレンディングと大きく変わりません。
 
最も大きなリスクが「貸し倒れによる元本毀損リスク」です。
 
成長している物流分野といえど、物流不動産自体の数も増えてきており、不動産自体の立地や性能が今後より重要視されていきます。
 
価値の薄い物件は淘汰されていく可能性もありメザニンローンが中心の案件が多いので、その場合の弁済順位が劣後してしまう可能性には注意が必要です。
 
その他、中途解約リスクや、事業者の倒産リスク、運営母体であるFUELに対するリスクも存在します。

CREグループはどのような会社?

 
企業名
株式会社シーアールイー
業務内容
物流施設の賃貸、管理、開発、仲介、及び投資助言
売上高
239億4,197万円(2019年7月期)
 
CREは、物流不動産を専門に取り扱う不動産ファンドです。
 
国内でも随一の実績を誇り、東証一部上場企業であるため信頼性は業界の中でも抜群です。
 
特にファンドの運用実績には定評があるので、しっかりとした案件が今後を出してくるでしょう。

まとめ

 
物流不動産へ投資するクラウドファンディングはまだまだ新しく、未整備な点も多いことから少額投資で実績を積んでいくことをオススメします。
 
業界としての成長性や安定性は他のソーシャルレンディングとしても比較的高い方なのでポートフォリオ分散の一つとして投資する価値は十分にあるでしょう。
 
今後とも要注目分野であることは間違いありません。
 
 
 
 

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