こんにちはっ!外資系バンカーのマッケイです。
前回は金投資の特徴やメリットデメリットをまとめた記事を公開しました。
まだ金投資の魅力について理解していない人は確認してみましょう。

そして今回は金投資の魅力を知ってもらえた方向けに、具体的な金投資方法とそのメリットデメリットをお伝えします。

確か金投資っていろいろな投資方法があるんだよね。

そうなんだ。どのように金を保有するかでコストや保有方法も変わってくるからここで全ての方法を知った上で自分にあった金投資をしていこうね。
【金投資方法まとめ】
・金地金、金貨
・純金積立
・投資信託
・ETF
・先物
金投資方法① 金地金・金貨
金地金
金地金は金投資の中でも最もポピュラーな投資方法です。
よく「インゴット」や「バー」とも言われており、その平べったい形から金というと金地金をイメージされる方も多いはずです。
金地金は、主に商社や貴金属販売会社が取り扱っています。
【代表的金地金取扱業者】
・田中貴金属
・三菱マテリアル
・日本マテリアル

業者によって5gや10gといった少量から購入できる場合や、100gからといった場合もあるよ。少額購入の場合は手数料が割高になるから注意しよう!購入は100g単位からがオススメだよ。
金地金は現物所有ができる反面、セキュリティ面に不安が残るため保管方法には注意をしなければなりません。
自宅保管の場合はコストはかからないものの盗難リスクがつきまとう一方、貸金庫での保管は別途保管コストがかかります。
税制面では、金の利益は譲渡所得とみなされます。
譲渡所得税制(金地金、純金積立)
●購入後、5年以内で売却した場合(保有期間が5年以内)= 短期譲渡所
(地金の売却益+その他の該当する譲渡益)- 50万円
●購入後、5年超で売却した場合(保有期間が5年超)=長期譲渡所得
(地金の売却益+その他の該当する譲渡益)- 50万円}×1/2
※地金の売却益=売却価格 -(取得価格+売却費用)
譲渡所得では5年以上保有した場合の税制が有利になっており(長期譲渡所得)、また50万円までの非課税枠がある。超えた部分に関しては確定申告が必要。
金貨
よくデパートの宝飾品売り場で売っている金貨も金の現物投資に該当します。
有名どころだと、オーストラリア・パース造幣局発行の「カンガルー金貨」、オーストリア造幣局発行の「ウィーン金貨ハーモニー」などがあり、投資兼コレクションとして根強い人気があります。
金投資方法② 純金積立
純金積立は、金地金購入と比べると購入ハードルの低い投資方法になります。
地金商や金属メーカー、証券会社で取り扱っており、通常1000円からの少額で投資ができる手軽さから人気の高い投資方法です。
主な取扱業者
・田中貴金属
・三菱マテリアル
・楽天証券
・ SBI証券
純金積立は、積立設定をすることで自動的に金を積立してくれるサービスで、金額指定をすることで購入金額を平準化できる「ドルコスト平均法」を活用することで長期的な金の自動積立が可能になります。(ドルコスト平均法についてはメリットばかりではないので、以下の記事をご覧ください。)

後述する投資信託やETFと比べると手数料が割安です。金地金と同じく、買値と売値には価格差があり、購入時手数料(1.5%~3%程度)や保管コスト(無料〜1000円程度)がかかります。

手数料の面からみると、純金積立よりも後述する投資信託やETFのほうが割安だよ。
純金積立の特徴として、ある程度金がまとまった場合には現物の金に交換することができます。(できない場合もあり)
交換する場合には、引き出し手数料や郵送料がかかります。
純金積立の保管方法で注意しなければいけないこと点が、消費寄託と混蔵寄託(特定保管)です。
【消費寄託】
購入した金の所有権を運営会社に委託し、運営会社は委託された金を運用することができる。契約者はいつでも返還を求めることができ、運営会社は運用することで保管コストを無料にしているところも多い。保管コストが無料or割安な反面、運営会社の破綻リスクがある。銀行でいうところの「普通預金」。
【混蔵寄託】
契約者から預かった金の所有権は契約者に帰属し、運営会社は専用の金庫で保管。所有権が契約者に帰属しており、別段保管されているため運営会社破綻によるリスクがない。銀行でいうところの「貸金庫」。セキュリティ面で安心できる反面、保管コストがかかる。

どっちがいいのかしら?

混蔵寄託の方が安心はできるだろうけど、純金積立のほとんどは実は「消費寄託」なんだ。そのため、純金積立をする場合には安心して保管できる業者選びが需要だよ。
金投資方法③ 投資信託
金は投資信託を通じて購入することもできます。
投資信託は100円から投資することもでき購入時手数料が無料の投資信託も多いので純金積立に並んで手軽に投資が可能です。また、投信積立を利用することで実質的な金の積立も可能です。
純金積立よりも購入時手数料が割安で買値と売値の価格差も無い反面、信託報酬と呼ばれる投資信託の管理コスト(年率1%前後)がかかります。
純金積立は実質的な金投資として現物での引き出しも可能な場合もありますが、投資信託はあくまでも運用会社が運用する金への投資になるため実物資産への投資にはなりません。
破綻リスクや盗難リスクは無いものの、金投資の醍醐味である「実物資産による資産分散」としての投資意義が薄れることに注意しましょう。
税制は、特定口座を利用することで申告分離課税となり確定申告は不要になり、株式やその他投資信託との損益通算も可能です。あくまでも投資信託なのでNISAの利用も可能です。
【主な金投資信託】
・三菱UFJ 純金ファンド
・ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)
・ゴールド・ファンド(為替ヘッジなし)
金投資方法④ ETF
ETFは上場投資信託の略で投資信託の一種になります。
ETFには国内に上場している「国内ETF」と海外に上場している「海外ETF」があり、海外ETFは銘柄数も多くファンド規模も大きい反面USDでの購入がメインになります。
上場しているため、通常の株式購入と同じくリアルタイムに売買がされており、投資信託よりも機動的な売買が可能です。また、手数料体系も株式売買の手数料に準じている場合が多く割安です。
投資信託と同じく信託報酬がかかりますが、上場している分信託報酬はETFの方が割安である場合も多いです。長期保有を前提にした場合はコスト面では信託報酬に割安感のあるETFに分があると言えるでしょう。

ETFだったらどういう銘柄がオススメなの?

圧倒的に人気なのは、純金上場信託(現物国内保管型)(1540)だよ。愛称が金の果実というんだけど、金地金1kgとETFを交換することができるんだ。純資産価額も金ETFの中で最大だよ。

金投資方法⑤ 金先物
先物取引とは、いわゆるデリバティブの一つで、価格や数値が変動する各種有価証券・商品・指数等について、未来の売買についてある価格での取引を保証するものを言う。
ウィキペティア
先物取引最大のメリットはレバレッジ投資です。
少ない証拠金で大きな取引ができる反面、大きな損失を伴うハイリスクハイリターン投資です。
先物取引では取引の期限が決められており、期限が来たら決済をしなければならないため長期投資には不向きです。
短期的に金の上昇を予想して大きなリターンを得たい場合に利用するトレーディング手法と考えましょう。
また、先物取引では「売り」からも入ることができ、金の価格が下落する局面でも利益を出すことができる点も特徴です。

先物取引は金投資本来の趣旨とは異なり、あくまでも投機的な取引なんだ。多くの人には向かない取引だけれども、短期的に大きな利益を狙いたい場合には活用を考えてみよう。
マッケイオススメ投資方法
マッケイのオススメ投資方法は純金積立です。
純金積立は大手ネット証券でも取り扱っており、盗難リスクがなく、保管コストもかけず手軽に金投資を始めることが可能です。
少額(1000円〜)始めることもでき長期投資にも向いているので投資方法で悩んでいる方は、純金積立から始めてみましょう。