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【脱主婦イデコ論争】主婦はiDeCoか積立NISA、どちらいいかを分かりやすく解説。

2020 6/09
【脱主婦イデコ論争】主婦はiDeCoか積立NISA、どちらいいかを分かりやすく解説。
iDeCoが2017年に公務員や主婦(主夫含む)まで対象が拡充されて、ようやく国民の年金や退職金運用に対する自覚が徐々に芽生えてきたのではないかと思います。
 
そんな中、iDeCoの話題になると必ず出てくる、「主婦はiDeCoに入るべきか否か論争」(以下)「主婦イデコ論争」があります。
 
この論争については、「やらないよりはやった方がいい。」という結論に大概はなっていくのですが(そりゃそうです。)、本当のところはどうなのかをマッケイ的意見を含め考察していきます。
 
 
 
iDeCoの基本メリット
 
①掛金は全額所得控除対象になり、所得税・住民税が軽減されることで節税になる。
 
②受け取り時に、一括受け取りであれば「退職所得控除」、年金形式での受け取りであれば「公的年金等控除」が受けられ、手取りが多い。
 
③運用益は全額非課税。
 
 
ここは、以前の記事でも書きましたが、iDeCoのベースメリットとしてあるのはご存知かと思います。
 

iDeCoの基本を知りたい方はこちらから

そして、主婦イデコ論争について争点となるのが①です。
 
つまり、「所得がないor少ない主婦は所得税がそもそもかからないので①のメリットが生かせないのでやらない方がいい」という意見です。
 
反論としては、「それでも②and③は生かせるのでやらないよりはいいのではないか。」という意見です。
目次

メリット①の側面から考察

 
iDeCoの最大のメリットは「掛金全額控除」による所得税住民税の節税です。
これがiDeCoのメリットのかなり大きな割合を占めると言っても過言ではありません。
 
そして主婦には大きく2つの壁があります。
 
 
1)所得税103万円の壁
 
超えると所得税率5%の所得税が発生。
 
2)社会保険料106万 or 130万円の壁 ※労働水準によりどちらか
 
超えると扶養から外れて社会保険料を自ら払うため、ギリギリだと手取りが減る現象が起こる。
 
 
1)に関しては大した金額ではないのであまり議論になりませんが、2)は、主婦の方で労働時間を調整する方も多いのではないでしょうか。
 
iDeCoは「掛金全額控除」なので、主婦の方であれば年間27万6000円までは非課税です。そして、iDeCoに加入することで「1)103万円+iDeCo分27.6万円=130.6万円」までの収入に対して非課税になります。
 
仮に収入が130.6万円の方がiDeCoをしなければ、103万円との差額27.6万円に所得税が5%かかるので、1.38万円分の所得税がかかる計算になります。
 
この分の所得税がとりあえず非課税になる点においては、割合からして大きいイメージなので、iDeCoを検討しても良さそうです。
 
ミク
ミク
私は課税対象外なので、所得税のメリットは関係無いですね。

そうだね、その場合は積立NISA比較してどちらか合うかを考えてみるのもオススメだよ。
マッケイ
マッケイ

メリット②の側面から考察

 
掛金を一括で受け取る場合には退職所得控除があり、仮に20年の運用の場合、「40万円/年×20年」までの控除枠があります。
 
したがって、iDeCoは主婦の方が満額掛けても27.6万円なので元本に税金がかかることは原則無いとみて良さそうです。ちなみに、利益も加味するとどうでしょうか。
 
 
 
(主婦Aさん)
掛金:23,000円 期間20年間 年利4.5%の複利運用の場合
元本:5,520,000円 利益:2,507,573円 受取金額:8,027,573円
 
 
 
前提としてこのペースでの運用は、運用環境にもよりますが株式での運用も組み込んだある程度リスクを取った運用になることが想定されます。
 
上記に当てはめると、このペースでギリギリ税金がかかる程度ですから②においてはある程度のリターンが出たとしても心配はなさそうです。
 

メリット③の側面から考察

 
運用益非課税はかなり大きなメリットではありますが、実際のところは積立NISAも運用益が非課税です。iDeCoのデメリットとして、少額の管理コストと60歳まで引き出せないというデメリットや管理コスト(少額ですが)のデメリットを考えると、積立NISAの方が良い気がします。
 
ただ、ただ両者は異なる点もあります。
 
 
iDeCo
 
・保有投信のスイッチング(投資信託売却後の同一資金での購入)は原則非課税。
 
・非課税期間は無い。(iDeCoでの売買益はずっと非課税)
 
積立NISA
 
・売却益は非課税であるが、売却資金で新たに購入した場合は年間積立枠を使うことになる。
 
・最長の非課税期間が決まっている。(非課税期間を超えた長期運用は課税対象)
 
 
 
積立NISAは最長非課税期間が20年なので、それ以上の運用には原則課税されます。つまり、完全に老後(60歳以降の資金)と決め込んでいる主婦の方で最低20年以上の運用を希望する場合は、同条件でもイデコの方が有利になります。

結論

 
 
・所得税課税対象外で、
 
①20年以上の長期運用を決めている主婦 ⇨ iDeCo
 
②特段老後資金とは決めていない主婦 ⇨ 積立NISA
 
 
・扶養内で所得税課税対象の主婦 ⇨ iDeCo 
※実際の節税額とiDeCoのデメリットとの比較によりお好み。
 
 
 
現在所得税課税対象であっても、それが将来続く可能性が低ければ、はなから積立NISAの方が良い場合もあります。
 
現在所得税を払っていなくてなんとなく運用を考えている主婦の方であれば、積立NISAの方が積立額も大きく流動性もあるのでそちらから運用を始めるのも手です。
 
積立NISAと合わせて、検討してみよう。
マッケイ
マッケイ


 

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