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クラウドストライク(CRWD)のビジネスモデルと株価将来性を徹底解説【セキュリティ産業がアツい!】

2021 3/27
クラウドストライク(CRWD)のビジネスモデルと株価将来性を徹底解説【セキュリティ産業がアツい!】

こんにちは、外資系バンカーのマッケイです。

今回は、一般消費者にはあまり馴染みのない企業ではありますが、ここ数年で急成長を見せており、米国グロース銘柄の中でも特に人気のクラウドストライク(CRWD)という米国企業を紹介します。

クラウドストライク概要】
・SaaS型サイバーセキュリティサービスを提供
・エンドポイントセキュリティのリーティングカンパニー
・TAMは2021年現在$36.5B、平均成長率が9%と高成長
・年間定額収益(ARR)YoYで75%と圧倒的な成長力
・年間売上高成長率YoY85%と驚異的成長を誇る
・PSR35倍(2021/3/27)現在と割高銘柄

目次

クラウドストライクのビジネスモデル

クラウドストライクとは元マカフィーのCTOであったジョージカーツ氏他2名が2011年に立ち上げたSaaS型のサイバーセキュリティサービス企業です。

サイバーセキュリティ自体は実は我々一般消費者にも比較的馴染みのあるもので、マカフィーに代表されるような昔から家電量販店でPC購入時には必ずセットで勧められるやつですね。

今まで我々が利用していたようなサイバーセキュリティ商品は各々のPCにダウンロードをして利用するものが多かった為、大規模にPCを利用していく企業にとっては導入ハードルが高く、何よりとても高額な費用がかかる点がネックでした。

また、ダウンロード形式の為セキュリティ機能の為に多くの容量が必要でもありました。

一方、クラウドストライクの提供するFALCON PLATFORMというセキュリティプラットフォームはSaaSで提供されているので、容量の小さなソフトウェアをダウンロードするだけでセキュリティに必要な情報がクラウドストライクに送られてマルウェアを駆除してくれる導入ハードルの低いセキュリティサービスです。

クラウドストライクは英語ではCROWD STRIKEと表記しますが、これを直訳すると「群衆(集団)攻撃」という意味になる為その表記の通り多くのユーザーから集めたマルウェアデーターを常に分析しながら攻撃を仕掛けることが可能になります。

インターネット上にほぼ全ての機密データーを入れている現代の企業にとってはリモート社会になるにつれより一層のセキュリティ対策が重要になっており、手軽に導入できるクラウドストライクのセキュリティサービスが大きく成長するのも頷けますね。

もともと20年以上前ではセキュリティ攻撃は現在ほど大きくなく、その多くは金銭目的というよりは攻撃することで単に社会に脅威を示すだけのものでした。

しかし、近年では金銭目的での攻撃も多く一度攻撃を受けた場合の企業の経済損失は計り知れない程にまで大規模となっており最悪倒産の可能性を否定できない程大きな問題に発展しています。

しかも脅威の数は無数にあるためそれら全てにバリアを貼ることは到底不可能だとも言われています。

つまり、現在のセキュリティに対する考え方としては、一つ一つの攻撃に対して単発攻撃を仕掛けていくよりかは常に侵入されるという脅威を前提をしながら、侵入された際には瞬時にそのデータを解析し攻撃を最小限に食い止める、その検知・解析・攻撃能力が問われているのです。

クラウドストライクはSaaS型サービスの中でも、EDR(Endpoint Detection and Response)というカテゴリーのセキィリティサービスです。

EDRとは「エンドポイントでの検出と反応」という意味で、エンドポイントとはインターネットに繋がれた機材の総称というイメージです。

EDRはこのエンドポイント上でのマルウェアの動きを常に把握・検知していきながら、データを収集し
、吸い上げられたデータは即座に分析され、疑わしいと判断された場合はすぐに管理者へ通達がいくシステムです。

このシステムにより、管理者はスピーディーに脅威に対する影響範囲や原因を調べることができ適切な対応を取ることが可能になります。

クラウドストライクの提供するFALCOM PLATFORMでは、上記一連のテクノロジーの総称であるCLOUD-SCALE AIによってSaaSの利点を最大限に生かし、クライアントの各PCにダウンロードされた軽量ソフトウェアから即座にデータを吸い上げ複雑化されたマルウェアの拡散を瞬時に防ぐことができるのです。

クラウドで提供されるテクノロジーを一元化して、マルチウェア等のあらゆる攻撃を防止しています。

クラウドストライクが人気の理由

クラウドストライクがこれほどまでに人気銘柄になった理由の一つには、ビジネス領域であるサイバーセキュリティ産業の潜在市場規模の大きさにあります。

2021年現在では$36.5BのTAMを有しており、さらにその市場は今から2年間で年率9%の成長率で推移すると報告されています。

特にクラウドストライクのビジネス領域であるエンドポイントセキュリティ分野は業種や業態、そして企業規模を問わずグローバルに必要とされている分野であり、比較的横展開がしやすいビジネスでもあります。

さらには世界中でリモート化の波が押し寄せている中このようなセキュリティーへの意識がさらに高まることは今後既定路線とも言えます。

クラウドストライクの成長性と株価

クラウドストライクがどれほどの成長を見せているのかを見ていきましょう。

年率では毎年ほぼ倍々ゲームで売上のをばしており、2020年はYoYで193%、2021年はYoYで約175%の成長という圧倒的成長性を誇っています。

マッケイが掲げるテンバガー銘柄の成長率としてARR140-150%成長という点においては十分にクリアしており、有名SaaS銘柄の代表格ZOOMの一時期のARRには及びませんが、粗利益に注目すると75%で高収益型ビジネスモデルであることがわかります。

以前に紹介したFVRRに次ぐ高収益高成長企業であある為、株価自体は比較的割高で3月現在米国長期金利の上昇によって一気にグロース銘柄全体が売られた場面でも未だPSR35倍(一時期は50倍近くあったが)と割高感は残っています。

クラウドストライクは市場規模も大きく成長性の高い銘柄ではありますが、その分この分野には競合も数多く存在します。

前述のマカフィーはもちろんのこと、

・BlackBerry・VMware・Panda Security・ FireEye・TEHTRIS・Trend Micro・Kaspersky・ Cisco・Broadcom・Panda Security

大手企業から中堅企業まで無数のプレイヤーが参入しているレッドオーシャン市場です。

ただ、前述のEDRポジションにおいては、ユーザーが増えれば触れるほどセキュリティーデーターが蓄積されそのデーターこそがクラウドストライク最大の競合優位にもなります。

また、今後のビジネス戦略としてヨーロッパや日本を含むアジア各国へのグローバル展開(データセンターの設立等)の加速はもちろんのことと、米国政府の獲得への投資も行っており、すでに一部戦略的にクラウドストライクの機能が組み込まれています。

ビジネスモデルとしては正直我々には馴染みのないもので理解が難しい銘柄ではありますが、「SaaS×サイバーセキュリティ」「EDR」という分野においては今後間違いなく成長が見通せる市場であり、株価の動向そして決算動向を見ていきながらインしても良いかも知れません。

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