今回はロボアドバイザー界の新鋭、FOLIO ROBO PROのメリットデメリットと実際に投資する価値があるかどうかを長期投資の鬼、外資系バンカーのマッケイが徹底解説します。

新しいロボアドバイザーが出たの?

そうなんだ。ロボアドバイザーといえば、投資一任型のウェルスナビやTHEO、アドバイス型の投信工房が有名だよね。

FOLIO ROBO PROはどちらなのかしら?

FOLIO ROBO PROはウェルスナビやTHEOと同じ投資一任型ロボアドバイザーだけど、特徴が異なるからしっかり説明していくよ。
新鋭ロボアドバイザー・FOLIO ROBO PROの特徴
サービス名 | FOLIO ROBO PRO |
投資種類 | 投資一任型ロボアドバイザー |
運営会社 | 株式会社FOLIO |
サービス開始年月 | 2020/1 |
最低投資金額 | 10万円〜 |
積立投資 | 無 |
期待リターン | 8%前後 |
手数料 | 1%(税別) ※運用資産3000万円以上は0.5% |
リバランス | 有 |
特徴 | ・国内初の積極リターン追求型ロボアドバイザー ・海外ETFを活用したAI技術によるアクティブ運用 ・投資家保護基金に加入(1000万円まで保障) |
FOLIO ROBO PRO最大の特徴は、AI技術を駆使したアクティブ運用です。
従来のインデックス追随型のロボアドバイザーは長期安定的な資産形成を目指すものの、基本的にはパッシブ運用でリバランス頻度も多くはないので、良くも悪くもインデックス以上のリターンが出にくい点が有ります。
一方FOLIO ROBO PROはAI技術によるアクティブ運用を基本とするので、高頻度のリバランスやアセットクラスの組み替えをを行い市場平均以上のリターンを狙いにいくというリターン追求型の投資家にはとてもオススメできるロドアドバイザーです。
【FOLIO ROBO PROに向いている方】
・市場平均以上のリターンを狙った積極運用がしたい
・積極運用にかかる手間を極力省きたい
・ある程度まとまった資産で低コスト運用がしたい

面白い切り口のロボアドバイザーね。

インデックス並のリターンでは満足できず、さらにリターンを狙いたい人にはとても優れたロボアドバイザーだよ。
FOLIO ROBO PROのメリット
それでは、具体的にFOLIO ROBO PROのメリットを見ていきましょう。
高精度AI予測によるアクティブ運用
FOLIO ROBO PROは、金融機関にAI技術を提供しているAlpacaJapan株式会社との協業で開発されています。
AlpacaJapanが提供する金融機関向けAI技術により高精度なマーケット予測や積極的な運用手法を取り入れ、リターンを極大化しリスクを極小化を目指す運用を行います。
【AIによる運用ロジック】
【引用元】FOLIO ROBO PRO HP
・世界各国の株式指数や債券・通貨など40種類以上のマーケットデータを学習データとして参照。さらに統計的な処理をおこなって数百種類以上の特徴量を計算。
・特徴量から機械学習の技術を用いて大量の予測スコアを生成し、厳選。それらをさらに厳密に評価し、平均精度が高く、かつ性能のばらつきが少ない予測スコアを選択。
・短期的なマーケット予測を利用して機動性を持たせつつも、長期的なデータに基づくリスクを考慮することで価格変動の安定を目指した最適な資産配分を計算。
・毎月運用資産の値動きを予測し、ダイナミックにアロケーションを変更することで積極的な利益の追求や損失の軽減を目指す。
人間が行う分析量を大きく超えたAIならではの緻密な分析、予測、アロケーション運用までを一元的に行っていることが分かります。
インデックス型の投資一任型ロボアドバイザーでは、このような積極的なリターンを追求するためのAI予測やアロケーション運用は行わないため大きな違いとなります。
・インデックス型ロボアドバイザーを超える運用実績
いくら最先端のイケてる技術を使っていたとしても、投資たるもの結果が出ていなければ無用の長物です。
そこで、まずはFolio社の提供する運用実績を確認してみましょう。

※将来の運用結果を保証するものではありません。
運用開始以降は概ね良好なパフォーマンスを出していると言えるでしょう。
運用環境として特に2020/2〜2020/3は世界的な新型コロナウイルスの影響の株式市場は大きく下落しアクティブファンドが直近では最も苦戦した時期でもありましたが、下落相場でもインデックスよりも下落率を抑えられている点は、AI予測による運用の賜物と言えるでしょう。
自動ポートフォリオ作成から運用までを一括管理
FOLIO ROBO PROは投資一任型ロボアドバイザーのため、入出金作業以外の運用に関わる一切の作業は不要です。
投資初心者にとって最も難しいポートフォリオ作成や、運用中におけるポートフォリオ管理(リバランス)、マーケット予測によるアロケーション変更、税務処理まで全て対応しているため、完全自動で利用できます。
強固なセキュリティ体制
オンラインで運用を行う際にリターン以上に重要なポイントがセキュリティ体制です。
・データの送受信は256 bit SSL通信方式を採用し暗号化。保管時も全て暗号化し強固なセキュリティ対応。
・分別管理体制で、倒産した場合も預け入れ資産は返還義務有り。
・投資者保護基金加入で、分別管理体制に不備があった際も1000万円まで補償。
ロボアドバイザーの中では新しい部類に入りますが、セキュリティ体制は他ロボアドバイザーの遜色なく安心して利用できます。
FOLIO ROBO PROのデメリット
NISAに対応していない
他のロボアドバイザーも同じくですが、FOLIO ROBO PROもNISA対応はしていません。
したがって、投資に税制優遇を受けたい場合は、証券会社経由でNISA口座を開設後、個別株や投資信託で運用しましょう。

新NISA税制優遇制度についてはこちらの記事を参考にしよう!

運用手数料が高い(??)
FOLIO ROBO PROは一般的な投資一任型ロボアドバイザーと同程度の運用手数料1%(税抜)がコストとしてかかります。(3000万円以上は0.5%)
この手数料をインデックス投資信託と比べて高いという声が多いですが、マッケイはむしろ安いと思っています。
理由は、
・アクティブ運用のため、インデックス型より期待リターンが高い
・インデックス系と比べて同水準の手数料率
リターン追求型のアクティブ投資信託の場合は信託報酬は1%〜2%程かかるケースも多く、リターン追求型のFOLIO ROBO PROを手間をかけないインデックス型投信の手数料と同程度に見るのがそもそも間違いです。
アクティブタイプのロボアドバイザーで、その他のロボアドバイザーと同水準の手数料である点は評価できると考えています。
・AIによる運用予測が不透明
AI技術を活用した運用自体がまだ新しく、お世辞にも実績があるとは言えません。
公開している実績リターンも半年レベルのものなので、今後マーケット環境が大きく変わりAIが対応できずパフォーマンスがインデックス型よりもパフォーマンスが悪化する可能性はあります。
積立運用ができない
FOLIO ROBO PROは積立運用ができないため、10万円以上の一括投資による運用のみになります。
趣旨として、長期ではもちろん短期でもパフォーマンスを上げにいく戦略をとるため、積立運用がサービスの趣旨と異なってしまうためです。
Folioのその他サービスが利用できない
FolioはFOLIO ROBO PROの他に、有名なサービスでLINEスマート投資やFOLIOおまかせ投資というサービスを運営していますが、FOLIO ROBO PROを利用した場合はその他のサービスは利用できません。
すでに他サービスを利用している場合は、解約後にFOLIO ROBO PROを利用する必要があります。
FOLIO ROBO PROの口コミ
それでは、FOLIO ROBO PROを見てみましょう。
すでに多くの投資家が利用しており、口コミも上々のようですね。
この手のサービスは結果が全てなので引き続きインデックス型ロボアドバイザーよりもパフォーマンスを出していければさらに良好な口コミが生まれそうです。
FOLIO ROBO PROの始め方

FOLIO ROBO PROの手続きってめんどくさいのかしら。

申し込みは最短3分程度で終わってしまうからとてもシンプルだよ。スマホ一つで申し込みができてしまうのもGood!
FOLIO ROBO PROの申し込み方法はとても簡単なので、見ていきましょう。
STEP1. 書面確認と同意

まずはじめに、重要事項の確認のための書面同意を4項目行います。
STEP2.プロフィール入力

入力項目はこれだけなので非常にシンプルです。
所要時間は30秒程です。
STEP.3 日中連絡先、住所入力

郵便番号を入力すると、そのまま住所が自動入力されるので便利です。
所要時間30秒程です。
STEP.4 本人確認書類

本人確認書類を提出します。
提出方法は、郵送かスマホかで選べますがスマホでの本人確認が便利です。
所要時間2分程です。
他ロボアドバイザーとの比較一覧
サービス名 | FOLIO ROBO PRO | 投信工房 | ウェルスナビ |
運営企業名 | 株式会社FOLIO | 松井証券株式会社 | ウェルスナビ株式会社 |
種類 | 投資一任型(アクティブ) | アドバイス型(インデックス) | 投資一任型(インデックス) |
投資先 | 海外ETF | 国内ノーロード投資信託 | 海外ETF |
最低投資金額 | 10万円〜 | 1万円〜 | 10万円〜 |
最低積立金額 | 積立不可 | 100円〜 | 1万円〜 |
リバランス機能 | ◯ | ◯ | ◯ |
サービス利用料 | 〜1%(大口割引有) | 無料 | 〜1%(大口割引有) |
信託報酬 | 0.03%〜 ※銘柄による | 年0.3%前後(税抜) | 0.03%〜 ※銘柄による |
総評
比較でもあるようにFOLIO ROBO PROは他のロボアドバイザーとは運用趣旨の異なるアクティブ型ロボアドバイザーです。
積立運用はできませんが、つみたて NISAや他ロボアドバイザーとの併用で一部資産でリスクを取ってインデックス以上のリターンを狙いたい方にはとてもオススメできます。
現状のパフォーマンスも上々なので、少額からパフォーマンスを見ながら増額していきましょう。